2001年5月16日(水)
 朝、下の親不知を1本抜歯。歯がほとんど水平に生えていたため、今回はけっこうたいへんそうだった。それでも作業時間はせいぜい30分ぐらいか。
 抜いたあと、
「前回、上の親不知を抜いたときに渡した痛み止めのクスリはまだ残っていますか?」
 と聞かれる。
「2錠使ったのであと4錠ありますが」
「じゃあ、今回はクスリ出しませんのでソレ使ってください」
 クスリなんて、どんどん出しておけば若干でも儲かるだろうに。こういうやりかたは非常に良心的だと思う。
 麻酔のせいか、出血のせいか、ダルくなってきたので、家に帰って痛み止めを飲んですぐに寝た。

 夕方起きて会社の後任のおにいさんが貸してくれた漫画原稿(のコピー)を読む。明日の仕事中の話題ができた。

 昨晩深夜に録画した『シベリア超特急』を今観ている。というか早送りで。あっ。観終わった。ラストシーンで怪人が喋るところだけ巻き戻して観てみる。ものすごい脱力感。まさしく怪人。確かに、このいまだかつて見たこともない異様な空気は話題になるだけのものを持っている。そういうイミでは、評判通りでした。


2001年5月17日(木)
 夜、ビール+焼酎でべろべろになっているところに(抜歯後のよいこは真似しちゃだめだよ。あっ。血が出てきた)友人の闘うサラリーマンから電話。
「貴様の家では、ビデオのダビングは出来たかな?」
「いや。拙宅の自室にデッキは1台しかない」
「そうか。先日の試合のビデオを今貸し出してもらっておるので、貴様の家でダビングできれば、と思ったのだが」
「ふむ。ビデオをダビングするサービスもどこかにあるだろうから、まずはそれを探すがよい。どうしてもどうにもならなかったときには、デッキさえ一緒に持ってくれば俺様がなんとかしよう」
「うむ」
 ということになった。
 どっちにしろ、いっかい見せてもらおうっと。


2001年5月18日(金)
 お昼休み、よく行くココ壱番屋(名古屋が本部のカレーチェーン店)でカレーを食べた。
 このチェーン店は、カツやチーズ等のトッピングとご飯の量と辛さとを自由に選べる(それなりにカネはかかるが)システムになっている。頼んだのは、チキンカツ+イカの400グラム5辛。300グラムが普通盛りなので、400グラムはちょっと大盛り、ぐらいだろうか。今回はおなかがすいているときの目いっぱいの量を注文した。小食なので、この程度でおなかいっぱい。
 待っていると、カレーが運ばれてきた。いつものようにまるでマシンの如き口調で店員のおにいさんが言う。
「おまたせいたしました。チキンカツ、イカミックスの500グラム5辛になりまーす」
 いや、僕、頼んだの500グラムじゃなくて400グラムなんですけど。ラクダの背中は藁一本で折れる(アラブの諺)って言葉、知ってますか。ご飯が予定より100グラム多いだけでも、大問題なのですけど。
 ――なんて、言えるはずもなく。
 しかし眼前のカレーは、間違いなく500グラムの量だ。
 伝票はちゃんと400グラムになっていたので、ご飯を盛るおにいさんが少し間違えたのだろう。そのぐらいのミスは大目にみて敢えて完食する心意気を見せておくのが大人というものだ。
 もはや、喰うより他なし。
 嫌な汗をかきながら裂帛の気合を込めて胃袋にカレーを詰め込む。しかしやはりどうしても100グラムほど残る。残ってしまうのだよ、どうしても。かなり頻繁に通う店だから、体調とハラヘリ具合から、こちらは、今食べることができる量がぴっちり分かるのだよ。分かった上でいい塩梅に満腹できる量で注文しているのだよ。
 ――なんて、言えるはずもなく。
 気力で完食。
 そのあとコンビニでファミ通を立ち読みする。
 会社に帰って、即座にトイレでリバース
 えびすの胃袋は100グラムで折れる(名古屋の諺)

 今日読んだファミ通に載っていたゲームボーイアドバンスの小ネタ。アドバンスの電源LEDは、フツー、緑色に発光しますが、バッテリーの残量が20〜30パーセントぐらい以下になると赤色になるそうな。


2001年5月19日(土)
 抜歯したあとを歯医者でざっと診てもらう。異常無し。ガバガバ飲酒していたのはナイショだ。

 ロシアのプーチン大統領が自国のメディア制圧を進めているそうな。思いっきり目に見える形で工作するのがいかにもロシア風。粗雑といえば粗雑だが、それもまた彼の国の味か。
 昨年、原潜事故が起きたとき、乗組員の家族が注射一本で眠らされたあの映像、あれほどイイ感じで渋い仕事する女(あの表情はすごい)がメディアに露出するなんて今までたぶん無いことだったから一瞬ギョッとしたけど、あれって、結局、なめんなよってプーチンの意思表示だったのかもしれづ。元KGBは一味違う。

【今日買った本】
 ジェイムズ・バイロン・ハギンズ(訳:田中昌太郎)『殺戮者カイン』上・下(ハヤカワ文庫)←『極北のハンター』がわりと面白かったので購入。
 A・J・クィネル(訳:大熊榮)『燃える男』(集英社文庫)←クリーシィ・シリーズ(の長編)は確か1作も読んでいなかったはずなので購入。「解説」(伴野朗)でけっこうなところまで筋書きを開陳してしまうのだけは勘弁してほしい感じ。クィネル作品で今のところいちばんのお気に入りは『ヴァチカンからの暗殺者』


2001年5月20日(日)
 サッポロの発泡酒北海道生搾りを飲んでみた。テリー伊藤が宣伝してるやつ。
 ずいぶん昔「アイスビール」とやらいうものが流行ったことがあった。えらく飲みやすくてお気に入りだったのだが、いつのまにか消えてしまった(何故?)。おぼろげな記憶をさぐってみるに、アイスビールは氷点下製法云々とやら謳っていたような気がする。北海道生搾りは、どうもソレと製法が似ているような気がしたので試してみた。
 んー、まあまあですかね。
 これならわたしの中での発泡酒ランキングはキリンの淡麗生が相変わらず1位。その次ぐらいに、この北海道生搾りが来るかんじ。
 どっちにしろ、ビールにはかなわず。1杯目はビールにして、味がどうでもよくなってくる2杯目からは発泡酒にする、っていう飲み方が賢いかも。

 ここのところ再びレトルトのカレーにはまっている。以前はまったのは何年前だっただろうか。5年以上前だったろうか。食べまくった。
 さいきんのレトルトカレーって、ほんとにどれもこれも美味しいね。
 今日食べたのは明治の「キーマカリー」。牛の挽き肉を使っている点を除くとスパイスの風味はインドの高級店で出されるカレーとさほど変わらず。無理矢理ビーフにしなくてもチキンでいいと思うのだが、美味しいからとりあえず良し。

 先日の日記で大騒ぎしたデイヴィッド・マレル『赤い砂塵』(ハヤカワ文庫)を読み終えた。いかん。これはあまりよろしくない。衰えてしまったか、マレル。
 前、NHKの番組で細野晴臣が〈人柄は不動産だけど、才能は動産だからね〉というような発言をしていた。タマシイは削れば削ったぶんだけ減ってゆく。
 少し哀しくなった。


2001年5月21日(月)
 ニール・スティーヴンスン『スノウ・クラッシュ』(ハヤカワ文庫)を昨晩読み終えた。
 後半、SF的趣向の部分を種明かしする場面(どうもこういう部分は読むのが苦手だ。だから瀬名秀明なんかも苦手。読むけど)を除いて、非常にスピーディ。かつ、ご陽気。久しぶりに陰気でないSFを読んだ。
 今かなりわたくしの琴線に触れつつお気に入りのグレッグ・イーガンなんかは、こっちの状態によっては読んだだけでエライことになるかもしれないぐらい陰気だ。『祈りの海』(ハヤカワ文庫)収録の「ぼくになることを」なんて、相当なバッドトリップの鉄人でないと書けない話。そういうものと比較すると今回のコレは久しぶりに安心して楽しめた。
 近未来小道具が惜しげもなくどんどん出てくるのがとても楽しい。とにかく楽しい。
 しかしあの〈ネズミモドキ〉はいくらなんでもかわいそすぎやしないか。ああいう伏線を張って、最後、アレでは。いや、それもまたタランティーノ風味(でもさっき調べたけど『レザボア・ドッグス』が1992年で、『パルプ・フィクション』は1994年だよね。この『スノウ・クラッシュ』は1992年なので、同時発生?)で、確信犯か。これを笑えるか笑えないかでそのひとの性格が分かるような気もする。私は笑えなかったけど、風味だけは悪くないか、と思った。
 あと、このひと、どうも日本人嫌いのような気もしますな。
 表紙イラストを初めて目にしたときにはいかがなものかと思ったが、読み終えてみるとこういうカンジの絵でべつに間違いでもないような。

『パルプ・フィクション』の発表年と、中黒はアリかナシか(とりあえずキネ旬に従ってここでは中黒アリということで)を調べようとGoogleでケンサクしていたら、不意にものすごいサイトに遭遇した。まさしく不意打ち。ノーガードのところにいきなりガツンとやられた感じだ。
 凄い文章力。加えて滲み出るタマシイ。しかし猛毒。ここまでの猛毒はちょっと見たことがない。リンクフリーということだが、この日記中でたった1回のリンクを張ることすらなんだかヤバイ感じがしたので、ここでは直截に紹介はしない。怖いから。
 ミッドポイント理論(シナリオ系のひとならいちどは耳にするであろう理論)を紹介した上で『パルプ・フィクション』と小説『ブギーポップは笑わない』との精密な比較を発表した文書は、圧巻。素直に仰天した。もういちどブギーポップの第1作を読み直してもいいか(以前読んだときには駄作としか思えなかったのだが)、とすら思った。じぶんでも信じられないことだが。
 ウェブには恐ろしいひとが、まだまだいる。鳥肌が立った。今、気がついてみると手のひらは汗まみれだし、脇の下にもかなりの汗をかいている。暑さのせいだけではない。

【今日買った本】
 雑誌「ぴあ」6月4日号(ぴあ株式会社)


2001年5月22日(火)
 今朝、昨日のNHK『夢伝説』スティーブン・キング編を見逃したことに気づいた。ものすごく落ち込んだ。

 あと3日で今の会社をやめるわけだが、今日、会社のおねえさんに、
「貴様がいなくなるなど、全然現実味無し。まるでしばらく長期休暇でもとるような感じしかせぬよ」
 と言われてますます暗くなった。というか泣きそうな感じがしたので、演技回路に全てのエネルギーを突っ込んで笑ってみた。

【今日買った本】
 井上雄彦『バガボンド』10巻(講談社)←フライング販売。カバー折り返しを読んで『ドカベン』28巻の表紙がどういうものなのか気になった。近日中にチェックする予定。最優先で。
 レナード・ニモイ(訳:富永和子)『わたしはスポック』(扶桑社)←文庫。わたしが中学生の頃、通学時に使用する白い肩掛けかばんの肩掛け部分に好きなロゴをマジックで描くのが流行った。デュラン・デュラン等のロックバンドのロゴを描く男の子が多かったように記憶しているが、わたしは迷わず「STAR TREK」と描いた。当時、ハヤカワで邦訳が出ていた文庫は全て揃えた。古本屋で購入可能なものを買って、そうでないものは、いりなかの三洋堂本店(当時名古屋に大書店はここしかなかった)まで、月々の小遣いがたまるたびに往復3時間ほど自転車を飛ばして買いに行った。地下鉄を使う金があるぐらいなら、1冊でも多く買おうと思って必死で自転車を漕いだ。今読み返すことはないし内容が記憶にはっきり残っているわけでもないが、この本どもは今でも大事に保管してある。バカ? うるせえ。バカ言うものがバカだ。中学生なんて、だいたいそんなもんなんだよ。それでいいんだよ。


2001年5月23日(水)
 明日は会社のひとたちと送別会(対象はわたくし)なのでたぶん日記の更新は当日中にはできず。送別会翌日にもう1日出勤する、というのがまたアレだが。
 ここまでテンションが下がると気のきいたことも書けず。というより書く気にもならず。まいった。

【今日買った本】
 立川志加吾『風とマンダラ』3巻(講談社)
 監修:夢枕獏+板垣恵介『餓狼伝 最強格闘技作法』(講談社)
 三宅乱丈『ぶっせん』5巻(講談社)


2001年5月24日(木)
 本日、わたくしの送別会。
 ぼーっとして仕事にならず。まあでもとりあえず明日も仕事だから。

 そういうわけで送別会。
 かなり珍しく、こういう催しでも記憶ケツラクせず。飲んでも飲んでもテンション上がらず。まいった。
 退職記念にタダ酒を飲ませてもらった上にみんなから図書券を5000円分もらった。さすがに3年間一緒に仕事しているだけあって、分かってるね。

 今日もつまんない日記で、すまんです。テンションが上がるまで、いましばらくお待ちください。

【今日買った本】
 鈴木みそ『オールナイトライブ』5巻(エンターブレイン)
 雑誌「テレパル」5月26日号(小学館)


2001年5月25日(金)
 今の会社に通うのは本日でオシマイ。
 私物の引き上げ作業をしつつ、定時になった瞬間、人生の第6部か第7部あたりが完結したように思った。今まででいちばん強烈だったのは第4部あたりの「インド編」か(期間は短いが)。そこまでの密度はないけれども、今回の話もけっこう面白かったなあ。
 4階倉庫のマネキン人形通称ルミちゃんにもちゃんと最後に挨拶しておいた。君はいつも壁のほうを向いていて退屈しているだろうと思って、通路側を向くように位置を変えておいたよ。

 んじゃ、また、次、始めましょうか。面白い話を。第8部(ぐらい)。

 これもまた「物語病」かね。>友人K(埼玉在住のカウンセラー)
 前にもなんとなく話したかもしれないが、始まりと終わりがある時点でそれはもうどうしようもなく物語なのだよ。つまり必ず生まれてきて必ず死ぬという前提がある以上、我々は物語からは逃れられないとわたくしは思うのだ。
 それならそれでそういうギミックを楽しもう。それが人生。


2001年5月26日(土)
 朝6時ごろ目が覚めたがけっきょく二度寝する。いくらでも寝れる。
 昼頃起きて、先日買っておいたナシゴレンの元(輸入品。150円ぐらい)を使ってナシゴレンを作ってみる。インドネシアの甘辛い焼き飯。豚肉とほうれん草とアスパラガスとピーマンを入れてみた。けっこう美味しかったがこれを毎日食べるのはつらそうだ。
 その後、先日録画しておいた『セックスと嘘とビデオテープ』を早送りで観る。やっぱり眠くなったのでもう1回寝た。

 目が覚めたら起床して腹が減ったら食事して眠くなったら寝る、という肉体の欲求に沿った生活パターンにすると、何故だか夜型になる。昼間のほうが明るいし雑音も多くて眠りにくそうなものだが。何故だろう。

【1週間以内ぐらいでやる事メモ】
・銀行で預金引き出す。
・新しいスーツ買う。
・健康保険と年金の切り換えする。
・履歴書買う。
・履歴書の写真撮る。
・離職票が届いたら職安に行く。

 ――とりあえずこんなもんですか。
 あ。宝くじも買うぞ。


2001年5月27日(日)
 昼頃起きてカレーを作ってみる。冷蔵庫に入っていた中国産の手羽中(冷凍の特売品。大量にあったので)を入れてみたら予想以上に美味しくなった。半解凍状態でドリップ出まくりだったのに意外に美味しい肉だったのが驚いた。価格からして単なるブロイラーだと思っていたが、もしかすると違うのか? 不思議だ。

 デイヴィッド・マレル『ダブルイメージ』(二見文庫)を読み終えた。これまたなんだかあまりよろしくない感じ。
 写真家の主人公がボスニアで虐殺の証拠写真を盗撮。姿をくらませた虐殺側司令官がアメリカまで主人公を追いかけてくる。そいつと主人公との闘い。――というような話。そこまではいいのだが、わけがわからないのが、上巻でその話が終わっちゃう、ってところだ。下巻は、上巻で主人公が遭遇した「謎の美女の写真」の秘密を探る話になる。ある意味驚くような構成だけれども、やっぱり物語としては失敗の部類に入るんじゃないかなあ。
 結末にも首を傾げてしまった。


2001年5月28日(月)
 昨日、貴乃花、優勝を決めて鬼の形相。本物の鬼の形相というものを見たのはこれが初めてなのでギョッとした。凄まじい。
 それはともかく、小泉総理だ。
 このひと、ものすごくヤバイような気がするのですが。気がついたときには誰も手がつけられないような状況になっているなんていうのは、ちょっと勘弁してほしいです。だいたい、この支持率は冷静に考えてみれば、異常ですよ。気味が悪い。前任者が近年稀に見る愚者だったから、その反動で、ということだけならいいのですが。どうにも嫌な空気を感じる。

 昼頃起きる。
 年金と健康保険の処理をはやいところ片付けておこうと思ったのだが「前の会社を退職した年月日のわかる書類」というのがよく分からなくて、行動前に役所の然るべき部署に電話してみる。
「あのう、かくかくしかじかなんですけど、具体的にその『書類』って、ナニ?」
離職票等のことでございますよ」
「はあ。なるほど。お手数おかけしました」
 離職票は後日郵送されてくる予定なので、未だ手元に無し。しょうがないので、本日は買い物の日にする。
 とりあえず宝くじを買いに行ってみた。ついでにロト6(初購入)も2口買ってみる。マークシートを使う宝くじ、買うの何年ぶりだろうか。5年ぶりぐらいか。
 メモリが安くなっているかもしれないということで、大須(名古屋の電脳街)でちょっと物色してみるが、128MBで六千なんぼ。現状、ウチのぱそこんは192MBだから、あと64MBのためにそこまで投資することもねえか、と買うのやめる。2000円ぐらいだったら買ってもいいけど。
 新しいスーツも買いに行ってみたが、わけのわからないおばさん(パート?)に対応されたので、やめた。敢えて名は言わないがこの店には二度と行くつもりなし。名前だけは良く聞くし、店舗も何店舗かあるようだが、たぶん落ち目なんだね、ここ。けっこうな売り場面積にもかかわらず、客はおいらひとりで店員も2名しかいなかったし。そのうち潰れるでしょう。
 あっ。履歴書買うの忘れた。

【今日買った本】
 著:フィリップ・K・ディック+編:ロランス・スーティン(訳:大瀧啓裕)『フィリップ・K・ディック 我が生涯の弁明』(アスペクト)


2001年5月29日(火)
 昼頃起きてサンドイッチを作ってみた。サニーレタス+ベーコンエッグ+ツナマヨネーズ。昨日買った食パン(「超熟」とかいうやつ。けっこう美味しい)が3枚余っていたのでムリヤリ全部使って笑っていいともを観ながら(←このあたりがだめな感じのスタンダード)ビールと一緒に食べてみる。おなかいっぱい。
 屋外で直接日光を浴びると若干テンションが上がるということに昨日気づいたのでここはひとつ外出でもしようかと入浴していたところ、突然雷が鳴り出した。雨も降ってきた。これは家に居なさいという御告げであると判断し(仰せのままに)、今日は読書の日にする。

 そういうわけで昨日買った『フィリップ・K・ディック 我が生涯の弁明』(アスペクト)を読み終えた。ディックが8年以上書きためていた8千ページの日誌から精選して抜粋した、とのこと。
『ヴァリス』(創元SF文庫)巻末で訳者の大瀧啓裕は「ディックよ、おまえは狂っている。博学がおまえを狂わせている。」と書いた。正しくそんな感じ。膨大な知識を持っている人間がオカシクなるとこんなタイプの妄想にハマるらしい。
 妄想世界というものはたとえディックのソレであってもこういう風にナマのカタチで見せられると巷の電波文書とさほど変わらない。ディックがすごいのはそれを元に、ちゃんとした技術を用いて小説にしたところだ。だから大勢のひとがこの作家に惹かれるのだろう。
 ナマの部分をそのまま見せるだけでは、ダメだ。加工しないと。それには大槻ケンヂ言うところのいい塩梅を冷静にキープする必要がある。小説創作時のディックがいい塩梅だったとはとても思えないがそれでもいい作品が書けたのは彼の特殊な才能によるものであって、我々フツーの人間には真似できないだろう。
 クールに行こう。ポーカーフェイスで。


2001年5月30日(水)
 昼頃起床。昨日で賞味期限切れの焼きそばを食べながら笑っていいともを観る。もちろんビールも飲む。
 雨が降りそうな感じだったので本日もまた外出中止。よって今日はゲームの日にする。
 そういうわけで昼1時から夜7時まで、ずっとディアブロ2。しかもネットに繋がないでソロプレイ。この6時間で、得るものまったくナシ。コンピュータゲームって、だいたいそんなもんだよね。それに気づいたのはつい最近のことだ。暇つぶし以外のなにものでもなし。
 人生を死んじゃうまでの暇つぶしとしてとらえると、コンピュータゲームはコストパフォーマンスも高いし、優れた娯楽だと言えるのだが。そんなこと言ってたらこの世の中のもの全て死んじゃうまでの暇つぶしだ。

 ちょっと日記のカタチを変えてみた。
 多くのサイトで、日記は下が古く上が新しいという形式がとられているようなので、今までとりあえず模倣してみたが、冷静に考えてみるにそれはいかがなものか、と。昨晩、浅草キッドのサイト博士の悪童日記をいちばん古いものから順に読み始め(やっと1997年の分を読み終えた。先は長い)たところ、非常に読みやすく、日記というものは上が古く下が新しいというカタチにしたほうがいいのではなかろうか、と感じたのが直接のキッカケだ。
 昨日の深夜は、過去の日記を今までと逆の順番に切り取っては貼り付け、切り取っては貼り付けする作業を延々とやった。疲れた。元に戻したくなったらどうしよう。


2001年5月31日(木)
 今日も雨が降りそうな感じ。相変わらず離職票はまだ届かないし、ムリヤリ外出することもないか、と本日は趣味の小説執筆の日にする。
 何年かぶりにやっと新作が1本仕上がった。一晩寝かせて推敲したあと、AWCとここにアップする予定。……となるはずが、昼間っから焼酎ガバガバ飲んじゃって結局またずっとディアブロ2やっちゃったんだよう。本格的にだめだこりゃ。ダメのハードコア。
 今日からディアブロ2、禁止。


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