2002年5月の毒まつたけ


05/01(水)【例によって二日酔いで1回休み】
05/02(木)【汚職】
05/03(
)【1回休み】
05/04(
)【チートじゃないよ】
05/05(
)【巡回学習帳】
05/06(
)【キャットフード】
05/07(火)【GBAで1回休み】
05/08(水)【猫殺し】
05/09(木)【ワールドタンクミュージアム】
05/10(金)【邯鄲の枕】
05/11(
)【奇跡の詩人釈明放送】
05/12(
)【コックス】
05/13(月)【『突入せよ! 「あさま山荘」事件』】
05/14(火)【CinemaScape−映画批評空間−
05/15(水)【『中国の鳥人』】
05/16(木)【『スパイダーマン』】
05/17(金)【FF11】
05/18(
)【ひろゆきと切込隊長】
05/19(
)【恐怖電話】
05/20(月)【『HOUSE』】
05/21(火)【多様性】
05/22(水)【1回休み】
05/23(木)【ED200】
05/24(金)【『パニック・ルーム』】
05/25(
)【易に太極あり】
05/26(
)【鉄腕DASH】
05/27(月)【ワールドカップ】
05/28(火)【傀儡后で1回休み】
05/29(水)【BBCインチキアンケート祭り】
05/30(木)【大手サイトからのリンク影響力を調べてみますた】
05/31(金)【テレパシー】

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2002年5月1日(水)
 あまりにもひどい二日酔いで反省する。

 約24時間ぶりにwwwcをかけてみたら更新サイトの山で気力減退。今は暇があるからいいけどフツーの生活をするとこの量をチェックするのは無理だろう、と、いくつかのサイトを巡回先から外す。

 1回休みです。


2002年5月2日(木)
 NHK教育の天才てれびくんワイドに出てる極楽とんぼを見て、オトナってたいへんだねー、と遠い目をしながらお茶をすする小学生はいかがなものか。

 政治家の汚職スキャンダルがなにやらいろいろ盛り上がっているようで。
 これって、今までだったら、まあべつにそのぐらいだったらいいんじゃねえの、って見逃されてきたようなレベルの犯罪が指弾されるようになった、ってことなんじゃなかろうか。日本人の大多数が、オレたちカネ持ちじゃないけどそこそこ幸せだから、ハイリスクハイリターンで金儲けしてるひとに関してもそれはそれでまあイーヨ、としてきたのが、主に経済上の理由で今までの幸せが維持できなくなり、それなら貴様らも許さん、とそういう空気が出てきたように思う。その性質上大衆の欲求に敏感なマスメディアも煽りっぱなしで拍車がかかりつつ。週刊誌のムネヲ特需なんかも凄かったそうだ。マクロな視点で観ればけっきょく職業政治家のひとが有効な景気対策よりじぶんの周囲の既得権益を優先してじぶんでじぶんの首絞めてるってことだろう。
 不満って怖いな、と思った。そこそこシアワセな状態にさえしておけばフツーのひとはめんどくさいから文句なんか言わないよ。

 今後、弱火で炒めている最中のみじん切りタマネギの色が一斉に変わるような急速な左傾化の進行があるような気が少しする。普通こういう状況だと右に行きそうなものだが、今回に限って言えば、なんとなく。


2002年5月3日(金)
【今日買った本】
 奥瀬サキ(:原作)+目黒三吉(:漫画)『低俗霊DAYDREAM』3巻(角川書店)
 猿渡哲也(:原作)+林信康(:作画)『毒狼』(集英社)
 正木秀尚『ガンダルヴァ』1巻(講談社)

2002年5月5日(日):記


2002年5月4日(土)
 昨日からおとうとくん帰省中で2日連続更新サボり。

 ディアブロ2地獄再発。鉄ゴーレム+リバイブネクロを始めてみる。召喚系のパッシブスキル3ツにどういう割合で振っていいか悩みつつけっきょくゴーレム系MAXということにしてみた。
 イシリアルを使った半透明の鉄ゴーレムを同伴していたら何度かガイジンに「ナニソレ?」って聞かれた。オイラの鉄ゴレが妙にタフなのと色が半透明なので、チート(インチキツールを使ったインチキプレイ)か何かなんじゃねえのという懸念を抱いたらしい。いや、タフなのは単にスキルもりもり上げてるからなのだが。
 母語が英語のガイジンは知らないことがあるとすぐにゲーム内で聞けるからいいなー。こっちに英語力があれば小粋なアメリカンジョークで返せるんじゃが。相手がナニ言ってるか分からないことがしばしばあるようなわたくしの氷点下英語力では無理。

 夜中、『ガンダルヴァ』1巻読む。お洒落感有りというか妙にオトナっぽくていい感じ。雨太を読んだときにも思ったが、こういう独自のスタイルを持つことって大事だと思う。

2002年5月5日(日):記


2002年5月5日(日)
 2ちゃんねるの日本列島学習帳の旅企画をまとめたページを目にして、この感じ何かに似てるな、としばし悩む。この企画以外にも、ライブカメラに映っているモノをいじりたおしたりとか、吉野家で全国一斉に大盛ねぎだくを注文して変な宛名の領収書を切ってもらおう、とか、ちょっとした面白い企画が2ちゃんねるという空間にはたまに出現する。だいたいそれらは何故か同じニオイがしていて、これはいったい何なのだろう、と以前から少し引っ掛かっていた。
 今回、該当サイトを見て、これは赤瀬川原平臭ではなかろうかということで落ち着く。

 源平か原平か分からなかったのでケンサク。原平の確度はせいぜい8割程度と判断し、なんとかならんものかと考える。
 昔行った催しの半券が引き出しの中にしまってあることを思い出した。


原平でした。


2002年5月6日(月)
 広告ポップアップウインドウを自動で閉じてくれる便利ソフトClosePopupを使用中にタスクトレイのアイコンをクリックすると、その色が赤くなって一時的に機能停止することを今更ながら発見。もういちどクリックすると再び青くなり、有効に。今まで、機能を止めるときにはアイコン右クリックから一旦終了させていたので、これで何ステップか手間が省ける。

 御近所のホームセンターでキャットフード買う。試しにマルハの金缶を3種類3個といつものねこ大好きフリスキー(ミックス)一袋。缶詰系の安いものはタイ製が多いが、この金缶は国産で値段も安い。開けてみたところかなり美味しそうな匂いがした。ただ、人間が美味しそうと感じるような臭気を発しているものがねこの健康にとってはどうなのか、という点についてはやや疑問もある。
 2ツ前にわたくしが勤めていた会社に、以前キャットフードメーカーに勤めていたというひとがいた。そのひとが「ねこの健康にはメンテナンスという製品がダントツで一番である。寿命が違ってくる」とたびたび言っていたことを思い出し、探してみる。発見。フツーのドライフードより3倍ぐらいお値段が高くてさすがに買えづ。すまん。

 御近所のアピタでGBA版トルネコの大冒険を衝動買い。昨年末ぐらいに出たやつかな。税別4980円。まあまあ面白いがこういうローグ系のゲームは何作もプレイしているのでさすがに飽きてきた。敵がドラクエに出てくるモンスターってのが売りかな。

 開発開始が発表されたソニーのPS3のコンセプトについて強くひとこと物申したいのだが今日はちょっと時間が無いので中止。かと言って明日以降何か書くとも限らないが。結論だけ言うと、その考え方は間違っている、と、ただそれだけ。


2002年5月7日(火)
 さいきんのお気に入り有名人は川口外務大臣。(・∀・)イイ!

 雨天につき外出中止してトルネコをたらたらと遊ぶ。煙草を吸いながらだとLとRのボタンが非常に押しにくいということを発見した。携帯ゲーム機のインターフェイスはゲームボーイがベストだったのかもしれない。ゲームボーイは縦長だったから、反射神経を要求されないゲームの場合片手で操作できたしね。
 とは言えスーパーファミコンと同等以上のゲームがこんなにちっちゃいモノの上で遊べるのはちょっとしたセンス・オブ・ワンダーだよな、と思いつつ1回休み。


2002年5月8日(水)
 各所で既出だが2ちゃんねるで猫殺しの実況がアップされた。画像付き。テレビのニュースでも数分にわたって報道され、警察は動物愛護法に基づき捜査を始めるとか始めないとか。2ちゃんねる掲示板はともかく、画像アップローダーはIPをとっていると思われるのでたぶん早々に逮捕されるだろう。

 快楽殺人は動物を殺すことから始まる場合が多々ある。とっとと捕まえて罰刺激を与えてほしい。

 それとも、これ、力を持ちすぎた2ちゃんねるを苦々しく思っている方々の工作かもしれないな、と少し思ったが、犯人が逮捕されれば事情がはっきりしてしまうのでまあそんなことはないだろう。逆に、もし犯人が不思議と逃げ切ったら少しクサイと思っていい。

 いろいろなジャンルにおいてえらいひとというのは、権力を持ちたいがためにえらいひとを目指すのだと思う。権力というのは、批判されたり馬鹿にされたりしない権利でもある。お金だってその力を持つための道具に過ぎない。批判されたり馬鹿にされたりするのが嫌だから頑張ってえらいひとになるのだ。
 ところが2ちゃんねるという空間では、その匿名性により、えらい政治家でもえらい企業家でもえらい作家でも、馬鹿やインチキが露呈すると容赦なく叩かれる。俺のような偉大な人間がお前らフツーの人間どもに馬鹿にされるのは我慢ならん、と思っているえらいひとも多かろう。

 ややテンションが上がってきたので組織系妄想が出てきました。生暖かい目で見守ってやってください。


2002年5月9日(木)
 賢いひとは電波系DQNに絡まれても怒らない。オトナだ。もし俺なら、名指しで珍妙な御指南をされた時点で即座にブチ切れるけどな。

 ひさしぶりに献血に行ってきたよ。
 400ミリリットルの成分献血。空いていたので事務手続あわせて所要時間1時間半ぐらい。血を抜かれながらスターシップトゥルーパーズを真ん中あたりから観る。傑作。戦争というものをこれほど悪意満載で小馬鹿にした映画はないだろう。意外に細かいところを忘れていたので堪能した。
 血を抜き終え、左手の針を抜く前に、係のおねえさんがめざとく腕の青痣をみつけてわざわざ軟膏を塗ってくれた。一週間ぐらい前の軽い打ち身だ。こおゆうのは、やっちゃったあとにさっさと軟膏塗っておくと治りが速いヨ、との談。放っておくと広がるそうだ。ありがとう、おねえさん。
 図書券500円モラタ

 今週のバキを読んで隕石に直撃されるオリバに笑う。ロト6買う。
 本屋で牧野修『傀儡后』をやっと発見。店頭でパッと開けてみる。じつは、探していた本に限らず、ピンとくる本を本屋で見かけたときには、1回パッと開けてみることにしている。もし、偶然開けたそのページが何かじぶんの周囲の物事とシンクロしていたら、その本はじぶんにとってイミのある本だと判断して捕獲することが多い。キチガイじみた話でスマン。
 今回開けたページにはこう書いてあった。「宝くじに「彼」が当たる確率は極端に低い。まして隕石が「彼」の頭を直撃する確率と言ったらないに等しい。
 いい塩梅。このテンションに突入した時の俺は無敵だ。

 食玩のワールドタンクミュージアムとやらを探してみる。1ツ250円だから千円出して4ツぐらい買って運勢を占ってみようかな、とか。海洋堂の〈田宮の戦車模型はインチキだ〉というあまりにもプロレス的な発言を以前目にして以来、ちょっと気になっていた。全部揃えようとは思わないけど、リアルでちっちゃい戦車なら可愛いからひとつふたつ欲しいよね。たいていの男子なら戦車には少なからずココロ動かされるものだ。
 で、どこ探しても見当たらないんだなこれが。こないだ発売されたばかりだと思っていたのだが。
 しょうがないので今まで入ったことのないガチガチのフィギュア専門店を覗いてみた。やっぱり無いな、と思いながら店内をくまなく探してみると、中のオマケだけが単品950円以上で売られていた。小さなポップが張ってあり、曰く〈発売後1週間で生産終了しました。お早めに〉だそうだ。別のお店では迷彩のタイガー(だと思う)が単品3000円で売られている。
 一気に熱が冷めた。
 食玩って、そんな楽しみかたをするものなのかね。
 じゃあ、俺、そんなもんイラネーよ。
 こういうおもちゃは、とりあえず1ツ買ってみて、何が入ってるかな、ってドキドキしながら開けてみるものなんじゃなかったのか。精巧な造形は大前提として、偶然によってもたらされるこのドキドキ感っていうのはコンセプトの根幹にあるいちばん大事な要素だと思うのだが。
 ハートを無くしたおもちゃにはキョーミない。合掌。

2002年7月25日追記:その後、フツーに売ってるのを発見しました。どうやらこのフィギュア屋がウソぶっこいてたようです。ちなみに、大須の三洋堂のそば、雑居ビル2階の薄暗いフィギュア屋ね。4店舗ぐらい集まってるあそこ。
 ヒドイこと書いてすまなんだ。>タカラ


【今日買った本】
 牧野修『傀儡后』(早川書房)
 矢作俊彦(:原作)+藤原カムイ(:作画)『気分はもう戦争2.1』(角川書店)
 編集会議6月号別冊「みうらじゅん全一巻」(宣伝会議)←この判型だとたぶん今後文庫本にはならんので捕獲。
 雑誌「テレパル」5月11日号(小学館)


2002年5月10日(金)
 思い切って掲示板をつけてみました。

 愛用ソフトに画像加工関係のソフトを何本か追加。画像をトリミングしたりサイズダウンしたりできるツールが必要なんだけど、じぶんはグラフィッカーじゃあないので市販グラフィックスソフトには金を突っ込みたくない、というひとには参考になるかも。

 テレビのニュースでSATの訓練映像流れる。突入訓練時、すんごい狭いセットの中、けっこう密な状態の隊員たちが鉄砲撃ちまくっていて、ナレーションでは「実弾を使って」とか言ってたけど、ホントかな。

 タワーレコードのサイトでブルーハーツ特集。
ダイヤモンドの行商人がやって来て、<このダイヤモンドは永遠の輝きです>なんて言うけれど、せいぜい100年しか生きられない人間に永遠の輝きを売りつけてどうするんだ?」という甲本ヒロトの言葉をとりあえずここにメモ。


2002年5月11日(土)
 物議をかもしまくったNHK『奇跡の詩人』番組内容についての釈明が本日昼間に放送されたらしい。観てないけど。要約すると「記録できた証拠は何ひとつないけど信じなさい」という話だったとの噂。
 この件については、そこらじゅうで指摘されている通り、検証のための実験手順なんていくらでも考えられるはずだが。それすら試してみないでひたすらに信じなさいってのもなんだかな。NHKスペシャルがじつはオカルト番組枠だったなんて今の今まで知らなかったよ。
 テレビが嘘ばっかりつくのは百も承知だが、NHKは好きな局だから、可能な限り嘘つかないようストイックに頑張っていてほしかったな。あの家族がどういう過酷なアンラッキーを背負っているのかは理解できるが、だからと言って他者を騙すことによって幸せを手に入れてもヨイ、ってわけでもあるまい。

 チーフプロデューサーの山元修治という名だけは記憶しておこうと思う。

 余談ですが当サイトには何割かオカルト的見解が混じっておりますので全てを鵜呑みにはしないようにお気をつけください。意図的な嘘だけはつかないようにしていますが。


2002年5月12日(日)
 さいきん、辺見えみりがお気に入り。このおねえさん、ずいぶんいい感じになったね。

 TBS系のちょっと変わった30分スポーツ番組『ZONE』で早慶レガッタのお話。
 年に1回開催される早稲田×慶応のこの早慶レガッタには約100年の歴史がある。8人の漕手とひとりの舵手(コックス)がボートに乗り込み、1艘対1艘で勝つか負けるかを闘う競技だ。
 今回の番組は慶応のコックスに焦点を当てて、あなたの知らない世界を見せてくれた。

 早慶レガッタではコックスの体重に制限が無い。だからコックスは信じられないような減量をする。舵手であり、舟全体をコントロールするコックスはオールを漕ぐことがなく、つまり体重を限界まで減らしたほうが有利なのだ。
 試合前、漕手である他の選手がモリモリ食べている中、コックスはひたすら独りで減量する。1日に口にするものは、リンゴひとかけらのみ。今回取材されたおにいさんは、常時の体重が53キロのところを45.2キロまで落としていた。クレイジーだ。減量をやったことのあるひと、もしくはそういうひとが周りにいるひとなら分かるだろう。この体重でここまで落とすのは、まさにクレイジーとしか言いようがない行為なのだ。

 慶応は早稲田に体力で劣っているにもかかわらず、その技術によってここまで3連覇している。もし4連覇したらとしたら30数年ぶりの快挙になるそうだ。対する早稲田は、もし4連敗ということになると、4回生はいちども早慶レガッタに勝つことができずに卒業することになる。どちらも負けられない。

 番組では、慶応のコックスを務める選手の減量の様子をこれでもかというぐらいに入念に撮る。当然、観ているほうも応援したくなる。

 で、雨のなか、いよいよ競技が始まる。天候が荒れていると技術で勝る慶応は有利だそうだ。ただ、雨が降っているときには逆に水面が安定することがあるので、油断はできない。

 結果、コックスがあれほど過酷な減量をして頑張ったのにもかかわらず、大差をつけられて慶応は負けた

 試合後、負けた慶応のコックスが好物のラーメンをみんなとすするシーンで番組は終わった。いい番組だったと思う。


2002年5月13日(月)


『突入せよ! 「あさま山荘」事件』を観てきたよ。
 あさま山荘事件が起きたとき、状況解決の指揮をとるために警察庁から派遣されていた人間が主人公。この主人公と長野県警とが激しく対立する。日本赤軍がわの描写を敢えてゼロにして、警察内部の葛藤に焦点を当てるやり方を選んだ点には正直驚いた。主人公が対立しているのは状況そのものに対してであって、日本赤軍と直接に(という表現が妥当かどうかは分からんが)対立しているわけではない、というところがミソ。悪役である長野県警の面々は徹底的に無能で愚かな田舎者として描かれている。当時の関係者がこれ観たら怒るんじゃないかな。なんかすごい悪意を感じた。作中に出てきたヘラクレスの選択という言葉は、誰もが知っているあのあさま山荘事件をこの視点で撮ることに決めた監督自身の選択のことを指しているのかもしれない。
 監督本人のサイトの日記ではえらく鼻息が荒いようだが、それほどヒットする映画だとは思えづ。音楽の選択からも分かるように、意図的にマターリするように撮ってあり、こういうヘンな感覚はお年寄り層にはキツイんじゃないかな。かと言って若いひとが積極的に観にゆく映画とも思えない。篠原涼子と武田真治にはワラタ。(評価:75点

 なお、映画に出てくる役者の遊人は原田眞人監督の息子。エロ漫画家の遊人とは別人。原田遊人は1977年生まれだから、もしエロ漫画家の遊人と同一人物だとすると、彼は11歳のときに『ANGEL』を連載していた、ってことになっちゃうぞ。


※画像は本文と関係ありません。


2002年5月14日(火)
 CinemaScape−映画批評空間−、約700作弱の映画に対して評価を下した状態で、「あなたにおすすめ」の推薦リストを出してみる。上位10作は以下のようになった。★の後ろの数値は、5段階でわたくしが何点をつけるだろうか、というコンピュータの予想値。

★ 4.60 リトル・ダンサー (2000/英) スティーブン・ダルドリー
★ 4.56 ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ (1998/英) ガイ・リッチー
★ 4.39 カッコーの巣の上で (1975/米) ミロス・フォアマン
★ 4.37 ローマの休日 (1953/米) ウィリアム・ワイラー
★ 4.30 博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか (1964/英=米) スタンリー・キューブリック
★ 4.30 タクシードライバー (1976/米) マーティン・スコセッシ
★ 4.25 風と共に去りぬ (1939/米) ビクター・フレミング
★ 4.24 サウンド・オブ・ミュージック (1965/米) ロバート・ワイズ
★ 4.12 スナッチ (2000/英=米) ガイ・リッチー
★ 4.07 ライフ・イズ・ビューティフル (1997/伊) ロベルト・ベニーニ


 注目はガイ・リッチー? 1本も観てないけど。カッコーの巣の上でとか博士の異常な愛情が案の定出て来てるのにはワラタ。サウンド・オブ・ミュージックはちょっといただけないがな。

 トータルでみて、なかなか信頼できるような気がする。暇なひとは試してみるヨロシ。


2002年5月15日(水)
 あほな領事館員のおかげで川口たんがいじめられてるよ(´・ω・`)ショボーン

 ビデオに録っておいた『中国の鳥人』観る。ココロ洗われた。最後、この世界では1999年に一波乱あった、と解釈していいのかな。
 ロケ先の中国奥地のひとやコドモらが異様にナチュラルだったのに驚く。映像文化に被爆していないひとたちは、あの銃口のようなカメラを向けられてもこんなに自然にふるまえるものなのか。地獄の黙示録もそんな感じだったな。(評価:80点


2002年5月16日(木)
『スパイダーマン』を観てきたよ。
 アメコミのヒーローって、みんなどこか物悲しい部分がある。ダース・ベイダーもこの系譜かしら。超人のマスクの下にあるのは、フツーに悩むフツーの人間だ。ここらへんがアメリカ人の琴線に触れるのかもしれづ。いや、なんかあの国で成功したひとってジャンルにかかわらずみんな無理してヒーローを演じてそうな感じしないですか。グリーンゴブリンの部屋に仮面がいっぱい飾ってあったのを見て、えらいひとってたいへんだな、とオモタよ。どの国でもそうか。そりゃ少しぐらいオカシクもなるわな。いいじゃねえか、コスプレぐらい。公費で泊まったホテルに連れ込んでたのはいただけないが。政治家は変態セックス厳禁、ってルールはちょっとかわいそすぎやしないか。(←テンション上昇中につき微妙に話がトんでます)
 ナーズ系青年はたまたま蜘蛛に刺されたことによって超人となる。そこに積極性や努力は存在しない。インドの山奥で苦行の果てに、というわけではない。ここにダメ系アメリカ人の夢があるのかも。でもドラゴンボールもけっこうウケてるみたいだしな。よくわからん。
 アメコミ文化にはあんまり詳しくないので妙なこと言ってたら、スマンです。
 で、映画はどうだったかと言うと、フツーに面白かったです。
 主人公がスパイダーマンとして初登場するときのスカシかたとかツボだった。
 ビュンビュン動き回るスパイダーマンのCGはやや違和感有り。現在の技術ではこれが限界か。スターウォーズのエピソード2は大丈夫かなあ。
 クレジット直前のラストカットはナレーションと併せて考えるとカチンと来るひとも多いかもしれん。誤解されようがなんだろうが正義を貫くって姿勢もいいが、その前に正義の定義についてよく考えておかないとな。
 ヒロインがLUNA SEAのドラム(お笑い担当。このひと)にびっくりするぐらいクリソツでそればっか気になってしょうがなかった。(評価:75点

 ……とかなんとか書いてたら今ダウンタウンDXにゲストで出てたよ。このひとだ。似過ぎ。テンション高いとこおゆうとき便利だが素人にはお薦めできない。

 shakaさんのサイトForever Young!内の日記(5/15/2002)から文中リンクいただく。
 アクセス解析が張ってあるサイトへのリンクは「読んだヨ」っていう軽いメールの代わりになるという便利な側面がある。メールや掲示板はやや重く感じてしまうタイプの人間としては、じつはこういうやりかたのほうがラクだ。
 好きナ人診断プログラム、試しにふたり分でやってみましたがわたくしもふたりとも「ふつうの会話が、うまくかみあいません」が出てしまいました。(;´Д`)
 というか今現在、メロメロになっている異性はひとりもおらんのですが。

【今日買った本】
 板垣恵介『バキ』13巻(秋田書店)


2002年5月17日(金)
 昨日発売のFF11、障害によりサービスが停止しているとかいないとか。識者の見解によると、ネットゲームの立ち上げっていうのはだいたいこんなもんなのだそうだ。
 しかしやはり出鼻をくじかれたような感じはする。
 カネがあるひとはヒマが無いし、ヒマなひとはカネが無い。このゲーム、どんなひとが遊ぶんじゃろ。学生層か。ずいぶん狭いような気もするが。たぶん、狭くても儲かるようなラインに課金が設定されているのだろう。ま、頑張っておくんなまし。

 セガ、手塚キャラクターを全世界で7年間独占的にゲーム化する権利を取得。対戦格闘ゲームつくんないかな。……と思って少し考えてみたけど、手塚漫画のキャラクターってどれもこれもバイオレンスには向いていないような気がしてきた。不思議だ。
 水木しげるなら向いてるのだが。無論、ねずみ男先生の必殺技はビビビビンタだ。あと、口臭と放屁。


2002年5月18日(土)
 ひろゆきと切込隊長が喧嘩別れ。あくまでじぶんの内部ルール(つまりひとことで言えば儲けないということ)に則ったプレイにこだわったひろゆきと、いやそのルールでのプレイ続行は不可能であると判断した切込隊長とのあいだに軋轢が生じていたようだ。切込隊長は数々の提案をするが、ルールに則っていない(ということだと思う)とひろゆきがことごとく却下。
 ひろゆきってえらくストイックな人間だな。2ちゃんねるを運営するにあたって絶対に踏み越えてはいけないラインをじぶんの内部に持っているのだろう。それが今後現実世界に通用するかどうかは別として、俺はこの姿勢は好きだ。カネが欲しくてやってるんじゃねーよ、って、そういうおポンチな価値観があってもいいじゃないか。
 とりあえずエイベックスの商品は一生買わないことに決めた。というかニセCDを出した段階ですでにクサイものがあったのだが。無論、I&Pという名もちょっと憶えておく。

 こないだ献血したときの生化学検査の結果が届いたよ。


 γ-GTP、てっきり100超えてると思っていたのだが逆に減少。何故だ。これら以外の値もおしなべて健康な方向に。ビタミン剤飲んでるからかなあ。
 ちなみにHIVもC型肝炎も大丈夫でした。

【今日買った本】
 奥浩哉『GANTZ』6巻(集英社)
 加藤元浩『ロケットマン』2巻(集英社)
 夢枕獏(:作)+谷口ジロー(:画)『神々の山嶺』3巻(集英社)←ここまで完全に原作を再現できている作品って、珍しいと思う。
 野中英次『魁!! クロマティ高校』4巻(講談社)
 大槻ケンヂ『わたくしだから改』(集英社)


2002年5月19日(日)
 オーケンの『わたくしだから改』を読みながら青春懐古系の物凄いセンチメンタリズムにハマっていたまさにそのとき、たまたまつけていたラジオで懐かしのヒット曲が流れる気配有り。FM愛知のサンデー・サンセット・ビューとかいう1時間番組で、今週と来週は70〜80年代の邦楽(J-POPって言い方はなんかヤだな)特集だそうだ。せっかくなので読書中止して番組を聴くことにする。
 ふだん家にいるときはたいていNHK-FMをつけっぱなしにしている。FM愛知はさいきんほとんど聴いていない。たまたまオーケンの本を読み始めたこととたまたま何故かチューナーをFM愛知に合わせていたこととたまたまそういう番組が放送されていたこととが一致したわけだ。出来事が偶然に3ツ一致したら、おおむねじぶんにとって何かイミのあることだろうと考えて尊重することにしている。

 いや、音楽ってのはかなりキクもんですな。懐かし中枢への刺激としては匂いやゲームには及ばないけれども、それでもメロディを耳にした瞬間、キューッと過去にトリップしてしまう。学生当時、流行っていたカラオケボックスで泥酔しながらへろへろになるまで騒いだあの頃が鮮明に思い出されたよ。

 ハタチ前後っていうのは、衰えてゆく感受性と積まれてゆく経験とのバランスがいちばん取れていて楽しい時期なんじゃなかろうか。今、映画観たり漫画読んだりするとき、何言ってるのかは昔よりよく分かるようになったけど感動はちっともしなくなったもんな。

 とかなんとか書いているうちに電話が鳴った。
 同僚で本格派アル中のKからだった。泥酔している様子。2年前、γ-GTPが1400を突破して肝炎を起こし、緊急入院した経歴がある奴なのだが、ちっとも懲りていない。もっとも、懲りないからアル中なのだが。
 なんかえらいひさしぶりだな、と思っているといきなり開口一番、
「エビちゃん、俺、死ぬわ。今までありがとう!(原文のママ)
 と大声でのたまう。ロレツまわってないし。
「ヲイヲイ、どういうコト?」
「ん? 死ぬ。今までありがとう! 香港で会おう!
 ちょっと様子がおかしい。酔っぱらったKがウチに電話してきたことは今まで2〜3回あったが、今回はあきらかに空気が違う。言っていることもわけがわからない。クスリと酒を併用したのか聞いてみたが、話がゼンゼン通じていない。この男たぶん現在も無職だろうし、こりゃ本気かもしれんと青くなった。
「オイ、俺のところ以外に電話かけたか?」
「かけてねえ。今からタイのバンコクへ行く! 今までありがとう!」
 こっちが何か言おうとしているところで電話が切られた。
 死ぬ直前の最後の言葉を聞いたのが俺、ってことになるのはさすがに嫌なので、しょうがねえから電話をかけ直した。そりゃ、うつ病で通院してる34歳無職の男からそんな電話かかってきたら誰だってかけ直すだろう。
 4コールぐらいで電話に出た。出なかったらとりあえず警察に電話して相談するところだった。
 今度は気合を入れて話してみる。少し話が通じるようになった。22日にライブやる、とか言っていたので場所を聞く。来てくれなくてもいいけど、とか言ってたけど、たぶん観にきてほしくて電話かけてきたんだろうな、と理由がわかってほっとした。
 とは言え、最後まで相手がべろんべろんに酔っぱらっていたので詳しい場所がはっきりしない。今から地図で確認しておかなければならづ。

 香港で会おう! ってシュールなフレーズはツボに来た。ガチンコの言葉ってパワフルだな。


2002年5月20日(月)
 録画しておいた大林宣彦の『HOUSE』を観てみた。1977年の作品。
 ……。
 すいません、これ、ありがたがっておかないとひょっとして馬鹿にされるんでしょうか? 我慢できなくなって途中で早送りにしたのですが。
 サブカルの世界って、フツーのひとがあまり評価しないものに対してこんなにメロメロになってる俺ってどうよ、みたいな臭いが苦手です。ユニークな俺ってイカスだろ、って言われても、ハイハイ、そーですね、としか言いようがないもの。
 女の子たちがに食べられちゃう、ってところだけは少し深いかも。(評価:5点

 NHK教育夜7時半からの『にんげんゆうゆう』は今日から4回にわたってうつ病の話。どこかで見たイラストだな、と思ったら藤臣柊子だった。いしかわじゅんの嫁。イラストだけでなく藤臣御本人もシリーズ最後まで連続登板。

 現時点で世界最高性能のあの地球シミュレータは物理的に外部から切り離されることになったらしい。そりゃイカンだろう、ということで物議をかもしている模様。スタッフたちの士気が、がっくし落ちているそうだ。今までずっと地球シミュレータのセキュリティについて延々と積み上げてきたのに、突然、やっぱイラネーよ、って言われてもな。この点はヒドイ話だ。物理的に切り離すやりかたが正しいかどうかは別として。

 アラブ向け仕様のロールスロイスが第三ゲート前に静かに停車した。黒服のボディガード二名に付き添われ、左手に手錠でジュラルミンケースをつないだ老核科学者が真新しい舗装路の上に降り立つ。細い胴部に日の丸をつけた二機のAH-1S戦闘ヘリが頭上から去ってゆく。それを青い眼で見上げたブリレフスキー博士は眉間に皺を寄せた。
「アナクロじゃな」
「俺は歓迎ですね。おかげで仕事も増える」
「フン」


 ……みたいな場面をキボンヌ。


2002年5月21日(火)
 CinemaScape−映画批評空間−、現在、残念ながらユーザー登録を一時中止しているようです。あほきさん、掲示板での御指摘ありがとうございました。

 自転車の前ブレーキのワイヤーがブチ切れたので自転車屋さんにゆく。ついでにブレーキパッドも換えて1800円。メモ。
 帰りにコンビニで煙草を1カートン買う。だいたいどこのコンビニでも、煙草をカートン単位で買うと100円ライターを1個サービスしてくれるのだが、じっさい煙草10個吸ったぐらいではガスは無くならない。カラフルなライターだけがどんどん溜まってゆき、処分に困ることになる。買うときにレジが忙しそうだと「ライターはイラナイです」のひとことが言えない小心者。

 前、ほとんど毎日、お昼に会社の近所のコンビニを利用していたときには、顔を憶えられ、いつからか店員のおねえさんが「ライターは……?」と声をかけてくれるようになった。これなら「うん、イラナイ」か「今回はチョーダイ」か小心者でもはっきり言える。
 周りにコンビニは何軒かあったのだけど、そのお店は何故か他より流行っていた。たぶん、こういう繊細な、目に見えないような微妙なサービスが充実しているお店だったのだろう。かと言って、ガチガチの教育とマニュアルによってマシンとして店員を仕上げているわけではなく、なんだか自然にそんな感じのひとが集まっているような不思議な店だった。

 いつだったか、イタリアのブランド靴(及び革製品)メーカー・フェラガモの様子をテレビで見たことがある。
 コスト削減のため生産を中国に移しましょう、との若い経営陣の強い意見に対して、会長のじーさんは「フェラガモの靴が中国で造れるかッ!」と激怒していた。ずいぶん前のことなので記憶は定かでないが、若い経営陣は確かこのじーさんの息子たちだったと思う。
 今、フェラガモが中国で生産をおこなっているかどうかは知らない。だけど中国製のフェラガモってのはちょっとどうかな、というのは誰だって感じるだろう。中国で造られる製品の品質について言っているわけではない。中国製のフェラガモなんて面白くないという話だ。フェラガモのじーさんの怒りの言葉の中にはこのニュアンスも含まれていたように思う。

 均一化された世界は面白くない。コンビニだってたまには個性的な店があったほうが面白い。すべての外食店がマクドナルド化して、すべての書店がブックオフ化して、すべての衣料品店がユニクロ化した世界、ってのはなんだか嫌だな。

 まとまりのない話でスマンです。

 ところでゲームキューブ、6月3日から定価19800円に値下げするみたいですね。今までは25000円。本体の生産もそろそろ中国に移すとか移さないとか(未確認)。コントローラーは最初から中国製だけど。


2002年5月22日(水)
 夜、ちょっと出かけなければならづ1回休み。

 2ちゃんねるで猫の虐待を実況していたヤツ、早くも発見されて書類送検。26歳の男性。アップローダーからIPが割れたそうですが、もし、そこを使用するときににプロキシを使っていたとしても警察が本気で捜査すれば、たいてい元を辿られてしまうものだと思う。けっきょく、ネットで反社会的なことをするつもりならソーシャルハッキング的なところから始めないと駄目、ってことだ。(犯罪を推奨しているわけではないので念のため。)
 検察の起訴を強く希望。


2002年5月23日(木)
 現実逃避でディアブロ2。新しいアカウントで黙々と新たなトレハン馬場を育てる。けっきょく、トレハンに限らず、WW20、BO20、ソードマスタリー20、残りはナチュラルレジスタンス、っていうのが正解だということを発見。あとは趣味でファインドアイテムに1。ステータスは、STR189、DEX110、残りはVIT。ENEには一切振らない。これで正解。2002年5月24日追記:あと、物理無効の敵が出てきたときのためにバーサークに1だけ振ってください)(2004年4月4日追記:コレ、今のパッチ(1.10)では通用しないみたいなんで念のため)

 資産を貯めてからでないといろいろキビシイゲームなので、初めて遊ぶひとはこのレシピでとりあえず馬場を造って、トレハンをすることから始めるのが吉。これならトレハン以外の場面でもちゃんと強いしね。

 たらたらプレイしていたhellの古き民の道で金色バリスタがポロリ。鑑定したらブリキャノだった。しかもED200の最高級品じゃねえか。そのときの装備のMFは450ぐらい。MF400超えたあたりからボス以外でも意外にポロリが出るようになった。

 中国の日本領事館での北朝鮮一家亡命事件、一家が韓国に入国することになった。というか入国した。この決定に関して、日本政府は蚊帳の外だ。
 かっこわるくてしょうがねえな、と思うが、一家にとってはこれで良かったと思う。
 中国がそう手配したのだから、北朝鮮もこのひとたちを暗殺しづらいだろう。もし日本政府が、一家の韓国への入国は安全性からみて反対だ、とこの時点ではっきり言っておけばさらにやりづらくなる。言わないだろうけどね。言っちゃった後で日本が暗殺する、という展開もありそうだが、日本ってそういうリスキーなコマカイ工作は苦手そうなのでたぶん大丈夫だろう。
 しかし一家が武装警官にとっつかまる場面がビデオでガッチリ映されてたり、武装警官もじぶんの行動がヤバイというのは分かってるはずなのにためらいがなかったり、どこかの国が何か仕掛けてるような、そこはかとなくうさんくさい臭いのある事件でした。誰が得したのかな。


2002年5月24日(金)
『パニック・ルーム』を観てきたよ。
 3人組の泥棒vs.自宅の緊急避難室に閉じ込められた母子ふたりの攻防戦。
 閉鎖空間モノの映画は大好きだ。映画として最低限のところをクリアしてさえいれば、ただそおゆうジャンルの作品であるというだけで高評価を下したくなる。CUBEとか真夜中の処刑ゲーム(原題はSIEGE。確か『SIEGE 反撃!』というタイトルでビデオも出ていたはずだけどケンサクしてもはっきりしたところは分からづ)とか、カーペンターの要塞警察とか。カール・シュンケルのOUT OF ORDERなんかは4人がエレベータの中に最初から最後まで閉じ込められ続ける話だったな。どの作品も大作とは言えないが小粋な小品だ。
 このパニック・ルームもいい感じに仕上がってました。
 小さな要塞のような緊急避難部屋・パニックルーム。この部屋の扉は内側からしか開けることができない。そして、部屋の中からは数台の監視カメラで外の様子を見ることができるが、外からはパニックルームの中の様子を知ることはできない。そういうルールの下で、双方が論理的に手詰まりの状態になってしまうあたり、相当に巧いです。両陣営とも、その拮抗状態をなんとか崩そうとするのだけど、これがまたどれもこれもうまくゆかず。最後までドキドキしっぱなしですよ。
 なお、最後はアレでいいそうです。eiga.comのインタビューによると、ラストをもちょっとハッピーな方向に撮り直してくれんかのう、というソニー・ピクチャーズの意見に対して「べつにいいけど、今から撮り直すとあと100万ドルかかるヨ(フィンチャー:談)」「じゃ、いいや」というやりとりがあったそうな。
 2ちゃんねるなんかではえらく評判悪いようだけど、わたくしはフツーに面白く感じました。加えてこのジャンル、好きだしネ。(評価:80点

【今日買った本】
 遠藤浩輝『EDEN』7巻(講談社)
 かわぐちかいじ『ジパング』7巻(講談社)
 黒田硫黄『茄子』2巻(講談社)
 ニール・スティーヴンスン『クリプトノミコン2』(ハヤカワ文庫)
 ロバート・J・ソウヤー『占星師アフサンの遠見鏡』(ハヤカワ文庫)←どうも1年ぐらい前に再版されてたらしい。気づかなんだ。名駅地下の三省堂、他にも意外にしぶいところが押さえてあってビクーリ。何故に今、乙一特集??? イラスト入り新書版『夏と花火と私の死体』が文庫版と並べて平積みになってたりしたぞ。
 雑誌「テレパル」5月25日号(小学館)

 昨日の日記、ちょっとだけ加筆。


2002年5月25日(土)


なかよしだよ。



2002年5月26日(日)
 鉄腕DASHの首長竜発掘企画、開始からすでに約170日以上が経過。化石の発掘作業ってのはだいたい地味なものなのだろうし、編集上の工夫が施されているとは言え、放送の映像もじっさいコツコツと単調なのだけど何故か観てしまう。いや、作業をしている連中がガチンコで楽しんでる感じがしてサ。このひとたち、パチンコやメフィランをやってるときみたいに脳内麻薬が出てるのに違いない。
 テーマ曲として挿入されているローリングストーンズのPaint It Blackも妙に耳に残ってヨロシ。ケンサクしてみたところ、これ、キューブリックのフルメタル・ジャケットのエンドクレジットで流れていた曲だとの事。

 そう言えば、人類っていうのはストーンズ派とビートルズ派に何故かはっきり分類することができるとか。ちなみにオイラはビートルズ派。オイラが以前スキスキだったおねえさんは思いっ切りストーンズ派でした。(;´Д`)


2002年5月27日(月)
 ふと気づいたらもうすぐワールドカップ。
 サッカーにはほとんど興味がなく、知識もないのですが、前回のフランス大会はぽつぽつと観てました。決勝トーナメントに入ったらさすがにわたくしのようなシロートが観ても面白かったです。カメラもあきらかに気合入っていて、スイッチングもややアグレッシブながらなかなかのものだったように記憶しています。あれ、日本独自の撮影班だったのかな。
 ハイレベルなチーム同士の試合は、ヘビー級ボクサーの試合みたいにまったりしているのだな、と、そんなことが印象に残っています。
 勝手ながら今回の日本代表チームの試合を予想してみると、

 対ベルギー 2-0で負け
 対ロシア 2-1で負け
 対チュニジア 2-1で勝ち


と、こんな感じかなあ。いや、前の大会を観たときからの「じぶんたちが持ってるボールをびっくりするぐらい簡単に相手に渡すチーム」って印象がどうしてもぬぐい切れづ。なにぶんわたくしシロートなのでそう見えてしまう部分もあるのでしょうが。

【今日買った本】
 外園昌也『琉伽といた夏』2巻(集英社)


2002年5月28日(火)
 牧野修『傀儡后』を読み終えますた。
 なんだかよくわからないうちにエヴァンゲリオンというか諸星大二郎というか、なんかそんな感じにぐちゃぐちゃになってオシマイ。途中で半速読状態になったのでコマカイことは言えませんが、総じてあんまりオモチロくなかったです。

 到着が遅れて大騒ぎになったカメルーン代表の意外なイイ奴っぷりにビクーリしつつ1回休み。


2002年5月29日(水)
 BBCが捕鯨に関するウェブ上アンケートの投票数を改竄。

1 名前:情報操作萌え 投稿日:02/05/28 08:09 ID:ob/b7cQq
2ちゃんにアンケートを覆されたBBCが新しいアンケートを立ち上げ。
http://www.bbc.co.uk/bbcfour/   

「For」= YES, 「Against」= NO
世論など変えられると思っているBBCに、2ちゃんの「馬鹿力」を!



BBC (1つ目)
http://newsvote.bbc.co.uk/hi/english/talking_point/newsid_1998000/1998502.stm
CNN
http://asia.cnn.com/2002/WORLD/asiapcf/east/05/20/japan.whaling/index.html



23 名前:  投稿日:02/05/28 09:11 ID:LA7EVHRO
Should whaling be permitted? (捕鯨は認められるべきですか?)
Yes 321 - (84%) (ハイ―捕鯨賛成)
No 63 - (16%)  (イイエ―捕鯨反対)

BBCの惨敗だね、しょせん2ちゃんの敵じゃない(w)




63 名前:  投稿日:02/05/28 23:41 ID:D+PQRXLS

FOR OR AGAINST?

Should whaling be permitted?
Yes
1645 - (93%)
No
122 - (7%)


 と、ここまではフツーの小規模祭りだったのですが、事態が急変。

65 名前:  投稿日:02/05/29 02:02 ID:cWXZOLoJ
何かYesとNoの票が入れ替わってない?
俺だけ?



66 名前:卑怯なり! 投稿日:02/05/29 02:06 ID:u5SGN+s7
確かに入れ替わってる!

FOR OR AGAINST?

Should whaling be permitted?
No
1715 - (93%)
Yes
135 - (7%)

Post your opinions on the message board.
See last week's vote results.


 このアサヒ並みの結果改竄の瞬間からものすごい祭りになりますた。
 そもそもウェブで不特定多数を対象に「誰の挑戦でも受ける!」式のアンケートをとる、って考え方が絶望的に間違っているのですが。アンケートなんて、データをとるがわが対象を無作為に選んでアプローチしないとイミないじゃろう。

 で、最終結果。


 余計にエライことになりますた。
 正直、鯨なんてべつに食べたいとは思わんがな。途中で何食わぬ顔をして結果を入れ換え、まあ大衆ってのは馬鹿だからどうせ気づかネーヨ、って、たかをくくってたBBCのなめくさった態度にメーターが振り切れました。

 今後、BBCが「当BBCのアンケート結果では」云々との前置きで何らかのデータを開陳したときには、「それって捕鯨アンケートのときみたいにどうせ捏造なんだろ」と冷やかに嗤ってさしあげるのがよろしいかと。


2002年5月30日(木)
「見下げ果てた日々の企て」(MHK) のスズキトモユさんから一時リンクを張っていただいてビクーリ
 じつはMHKは昨年の末ごろからほぼ毎日読んでます。確か、どこかの日記サイトの文中リンクから飛んで行って知りました。翻訳モノのエンタテインメント&SFの紹介があるのと、時間的リソースをかなり突っ込んでいそうなところに惹かれました。統一されたスタイルで挿入される画像キャプもキレイ。
 定期的にじぶんが読んでいる大手サイトからリンクを張っていただいたのは初めてのことで、正直、心臓がバクバクしました。ガクガク((( ;゚Д゚)))ブルブル
 なお、このリンク一発の約二日間に於ける影響力は以下のような感じです。


1日目。


2日目。この他にあめぞう2000から+4でした。

 ドゾ御参考に。

 酒が切れたので本の買い出しのついでに量販店にゆく。
 ズブロッカ580円。いつも、めんどくさいからコンビニで1200円ぐらい出して買っているが、ディスカウント系の酒屋さんだとそれの約半値だ。
 ズブロッカはポーランド産のクサの茎が入ったウォッカ。学生の頃にローカルBBSで薦められて以来えらく気に入って愛飲している。安いしね。

【今日買った本】
 榎本ナリコ『榎本ナリコ+野火ノビタ』1〜3巻(双葉社)←内容が内容だけにやや迷いつつも捕獲。
 川原泉『ブレーメンII』3巻(白泉社)
 細野不二彦『ギャラリーフェイク』25巻(小学館)
 三宅乱丈『北極警備隊』(講談社)
 山本おさむ『聖』7巻(小学館)
 中島らも『さかだち日記』(講談社文庫)


2002年5月31日(金)
 作文が嫌いだった。
 中学生のときぐらいまで作文が真剣に苦手で、国語の時間に「次は作文を書いてもらいます」という先生の言葉を耳にするのが何よりも恐怖だった。
 高校に入学したとき、パソコン通信がやってみたくてワープロを買ってもらった(余談だが親指シフトの呪いはこの時点でかけられた)。購入の動機も、ちょっと噂のパソ通とやらをやってみたかったというだけの話で、純粋に文書作成のためにワープロが必要だったわけではない。ワープロを選んだのは、パソ通を試してみるにあたってコスト的に一番安上がりだったからだ。
 当時のパソ通界、特に地方の無料BBSはえらく殺伐としていた。少し油断するとライフルで狙撃されそうな、そんな緊張感があった。その中で快適に遊ぶためにはじぶんの文書作成能力を上げるしかない、と強く感じた。
 手っとり早くなんとかしてくれるような技術指南書を探しているうちに本多勝一『日本語の作文技術』(朝日文庫)に辿り着いた。文章を書く上での指南書は当時いくつも読んでみたが、曖昧な精神論を述べずに明快な技術を指南してくれる本はこの一冊だけだった。加えて尾川正二『原稿の書き方』(講談社現代新書)からは原稿用紙の正確な使用法を学んだ。
 だいたい人間というのは新たな何かを入手したときにはそれをとりあえず使ってみたくなるものだ。コンピュータRPG等でも、新しい武器を入手した直後にはたいてい塩梅をちょいと確認してみたくなるはずだ。
 で、御多分に洩れず揉んだり揉まれたりした。
 いいかげん飽きてきたところで、小説でも書いてみようか、となんとなく思った。
 例によって指南書を探すところから始めた。これはかなり難儀な作業で、文章の指南書を探したときよりもつらかった。目についた本はどれもこれも驚くほどに精神論しか書かれておらず、ほとんど参考にならなかった。小説を書くっていうのはそんなものなのか、とあきらめかけていたときに図書館で借りて読んだのがベン・ボーヴァ『SF作法覚え書』(東京創元社)だった。これは飛び抜けて明快で、他の本と比較して根本的に異質なものを感じた。現在、絶版となってしまっているのが残念だ。

 ここまでが前置き。要するに「指南書とボク」という話。

 かような指南書フェチのわたくしは、趣味の小説を書かなくなった今でも、そういうジャンルの本を目にしたときにはとりあえず目を通してしまう。
 さいきん(と言ってもずいぶん前だが)読んだのが『スティーヴン・キング 小説作法』(アーティストハウス)だ。キングの秘術が明かされるかもしれない、と少し期待してみたが、わりと普通の指南書だった。
 ただ、ぎょっとするような鋭い箇所もいくつかある。
文章とは何か」との表題の章の冒頭には、いきなりこう記されていた。

 もちろん、テレパシーである。

 のっけから「もちろん」ですぜ旦那。
 テレパシーと言っても、超能力のことを言っているわけではない。それは該当の短い章を読むうちにおいおい分かってくる。要するに、じぶんの頭の中にある発信したい情報をできるだけその意図の通りに時空を超えて読み手に伝える手段、それが文章だ、とキングは言っているのだ。
 さらにこの章では、そのことを理解することなく軽い気持ちで文章を書くのはやめろ、とまで厳しく言っている(ように読める)。
 これは鋭い意見だと思う。この本の中でいちばん強烈な指南ではないだろうか。

 超能力、という意味でのテレパシー能力でも持っているのなら別だが、常人が文章を使って他者に何かを伝えるときには、それなりの努力や作業が必要だ。それをスッ飛ばしてじぶんの意図が読み手に伝わるなんてことはありえない。その当然の事実を認識することなくタイプライターに向かう人間に対して、キングは怒っている。

 じぶんの日記でもキング的テレパシー文章術から外れた文書をうっかり書いてしまうことがちょくちょくあるような気もする。キング御大に怒られるのは嫌なので、そういうときには気軽に突っ込んでやってください。


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