2008年5月の毒まつたけ


05/04()【ごはんですよ】
05/15(木)【エイリアン】
05/17()【薪の結婚】
05/18()【値札違い】
05/21(水)【遺跡の声】
05/25()【外人配達員】


2008年5月4日(日)
 ここんとこ日曜の朝にちょいちょいTVアニメのゲゲゲの鬼太郎を観る機会がある。観る、っつってもどーしても旧い鬼太郎とか原作漫画とかと出来を較べてちょっとアレだなあと思ってしまうもんだから本気では観てないけど。まあ、コドモ向けとしてそんなに悪くはない作品だと思う。
 んで、この番組のスポンサーには桃屋がついてて、放送時にはもちろんそのCMが入る。鬼太郎キャラクターらが演じる「ごはんですよ」のやつ。
 うまいこと考えたな、思った。
 こういう番組で一般的なお菓子とかおもちゃとかのCMではなくて、「ごはんですよ」なのだ。
 これはコドモの食習慣のハックを試みて今後の永続的な売り上げの底上げを狙っているのだと思う。ごはんですよが習慣化したコドモは、10年後20年後もごはんですよを食べる。日本マクドナルドの藤田田も似たようなことを言ってた。
 コドモ向け番組とタイアップした商品はソーセージとかカレーとかなんかは過去にもよくあったけど、そこらへんの食品は放っておいてもコドモが好物にしてるものだからその場限りの売り上げアップにしかならない。なんとかレンジャーソーセージみたいな商品はオトナになると食べなくなる。だがごはんですよはオトナになっても食べる。
 そう考えると親がコドモに適切な食習慣をプログラムする、てのはすごいだいじなことなのだな、と思った。

 本日の画像はウチのミルキーしゃん。ウチに初めてきたねこ。ものすごい凶暴で俺含めてふたり病院送りにしたことがある。エイリアンとファインディング・ニモが何故か好き。もうだいぶお年寄りなもんで寝てばっかしいる。
 つい先日、この子を留守番させて岐阜のほうに2泊の旅行にいってきた。
 この子がウチに来てから約13年、俺が2日以上ウチをあけたのは今回が初めてだ。
 だいじょぶかどうかすごい心配しつつ帰ってきたら案の定部屋がゲロだらけになってた。ごめんなー。不安だったんだろなー。
(´;ω;`)

【Amazon購入本(2008年4月29日)】
 ジョナサン・キャロル『薪の結婚』(創元推理文庫)
 こなみかなた『チーズスイートホーム』5巻(講談社)


2008年5月15日(木)
 昨晩、再発廉価版DVDの『エイリアン』を観たんですよ。こないだ発売されたやつ。
 30代以上でちょっとでも映画が好きな人間なら、こんなもん何回も観てるわけじゃないですか。昔はTVで何回も放送されてたし、ビデオだってとうの昔に出てるし。いまさら観る必要もないんじゃねえの、と大半のひとは思ってるに違いない。
 そういうひとたちにこそ、ぜひもういちど観てほしい。俺もそういうひとだったから。
 ウチのねこが何故かエイリアンが好きみたいで。エイリアン2とかAVPとかえらい気に入ってる様子だったもんで、元祖も見せておこうと思って今回DVDを購入してみたのです。
 そしたら予想と記憶をはるかに超えるクオリティで、ねこより俺のほうが見入ってしまった。
 美しい。ひたすらに美しい。
 こんなに美しい映画だったか。
 ギーガーの美術がすごいのは当然として、この素晴らしい構図取りはどうよ。ほぼ全ての場面で一切手抜きがない。どのシーンにもなにかしらの工夫がしてある。アグレッシブだ。ずいぶん昔観たときには気がつかんかった。手クセだけで撮ってるようなさいきんのハリウッド映画とは志からして違う。
 約30年前の作品だろこれ。おっそろしいなあ。

 あれかなあ、昔は主にTV放送で観てたから両端がトリミングされてて精妙な美しさに気がつかなかったのかなあ。それか、俺もさすがにあれから映画いっぱい観て目が肥えてきてそこらへん解るようになってきたのかもしれん。

 横長の大画面TV(と言っても32インチ程度)を持ってる30代以上のひとは、もういっかい観といたほうがいい作品です。本当です。お薦めです。

 エイリアンさんて、首から上はちんこだけど首から下は微妙に女性ぽいのね。そおゆうのもええわー。


2008年5月17日(土)
 ジョナサン・キャロル『薪の結婚』読んだよ。
 怖い話だわ。
 死後、生前に犯してきた罪を閻魔様の前で延々見せられて裁かれる、てのがもし本当だったらどうする? もしかすると俺らは死の直前にそういう体験をしてしまうような脳の仕様になっとるのかもしれんよ。走馬灯体験みたいに。そういうときにこの小説でのスタジアムの場面みたいなことにでもなったらどうするよ。
 俺はそういうのものすごい怖いわ。

 この物語で語られるところの罪というものがはたしてほんとうに罪と言えるのか、というのは考えねばならんところだとは思う。しかしそれが醜いというのは確かだし、自覚してそういう行動をとってる人間はもっとたちがわるいということははっきり言える。

 それはともかくいつものキャロル的世界設定を目にして、おもしれえなあこれ、とやっぱり思った。
 このひと、作品内の不思議世界についてはほとんど説明しないじゃないですか。
 邪悪な道化風の強い力と、それにかろうじて対抗しうる善い力とがある、てのはなんとなくわかる。でも詳しくは説明しない。善い力、と言ってもそれがほんとうに善なのかどうかは曖昧だったりもする。わかるのは、我々が知ってる現実からはみ出ている強力な何かが存在する、ということだけ。
 そこらへんのいい意味での曖昧さがこのひと独自のスタイルなのだな、とあらためて思った。


2008年5月18日(日)
 ツブツブ入り系の歯磨き粉と歯間ブラシ(糸ようじ)は相性がよくないということを発見。ブラシの糸がすぐ切れてしまう。歯間ブラシは、使ったら洗って、糸が切れるまで使うことにしてるもんでこおゆうのは困る。
 先月ぐらいまで糸ようじの糸があほみたいに切れて(1回の歯磨きで3回ぐらい切れたこともある)ストレスになってた。歯磨き粉をふつうのに替えたらとたんに切れなくなった。んで気がついた。

 御近所のホームセンターで安っすい低反発枕買った。1480円。ただし、専用の枕カバーがわりと高くて780円の値札がついてた。そおゆう売りかたの商売なのだろうし合計2260円ならまあよかろうと納得してレジに持ってった。
 そしたら、何故か枕カバーが399円として清算された。特価セールかなにかやったときのデータが残ってるのと違うかこれ。
 店を出てからしばらく考えた。
 そらそうだ、いつもスーパーで10円20円の違いに一喜一憂しとるというのに今回は400円近くおねだん違うんだもの。400円っつったらおいしい豚肉切り落としがけっこうたくさん買える金額だよ!
 でもこれ登録上のデータが違うんだから、このままにしとくとこのお店はずっと損し続けるわけだ。それはかわいそすぎやしないか。それよりなによりも、値札より高かったときはすぐクレームつけるのに、安く買ったときはだんまり、てのはフェアな態度じゃあない。たましいが汚れてしまう。
 目先の400円よりたましいの安寧を重視してサービスカウンターでかくかくしかじかと申告した。

 んでわかったのは、こおゆう場合、差額がものすごい金額でなければたいてい安いままの金額でその商品を売ってくれる、ってこと。じつは以前にも他のスーパー等でこのような状況になったことが何回かあって、そのときも対応は同じだった。
 永続的にだんまりされるよりどこかの時点で指摘してもらったほうが店舗としてはダメージが少ないわけで、訂正を奨励するという意味で、指摘したお客さんがちょと得をするような態勢にしてあるんだろうと思う。

 2年半ぐらい前にきっちりと家計簿つけるようになってからわかったことなんだけど、おねだんがおかしい、てのはじつはけっこうな頻度で起きることなのです。どんな場合でも買い物の直後は帰る前に必ずレシートをチェックするのが吉。


2008年5月21日(水)
 堀晃『遺跡の声』があまりおもしろくなかったので、分量で半分ぐらいのあたりから速読にし、その作業終了後に破ってごみ箱に捨てた。
 と言ってもこの本に対して特に積極的な悪意があるわけではない。
 先日ブックオフオンラインで不要な本をそこそこの冊数買い取ってもらって以来、今後はそおゆうものはこまめに処分してゆこうと決めてたから。スーパーで段ボール箱をもらってきたり、梱包したり、すげえめんどくさかったんだもの。要らない本がまとまった量になるとまたそのようなことをしなくてはならなくなる。
 買って、読んで、本棚の貴重なスペースを割くほどのものではないと判断したら即座に捨てる。そういうことにした。

 まあ長い目でみればあの世まで持っていけるもんなんてたましいぐらいしかないから。37歳にもなるとそろそろそこらへんが気になってくる。所有物もどんどん処分していっていいんだと思う。コドモがいて、コレクションを継がせたいひとなんかは別かもしらんけど。


2008年5月25日(日)
 朝11時過ぎぐらいだったかな。ものすごくねむいけど敢えて本気睡眠じゃなくてうとうとしていたのです。今日はAmazonさんから荷物が届く予定なもんで。もし本気で寝て受け取りそこねると再配達の電話とかかけたりせないかんくなってめんどくなってしまう。
 そんなわけで布団のなかで朦朧としていたところ、玄関前に誰か来た気配があって、慌てて起きた。
 戸を開けてみると案の定宅配便のひとがそこにおった。何か荷物持ってる。
 意外にもそのひとは外国人だった。小柄なひとだ。ブラジル人っぽい。
 いきなりウチの中に入ってこようとしたんでびっくりして押しとどめた。
「ちょっとちょっと! ドント・エンター! ヽ(`Д´)ノ
 とかゆっても無視して入ってこようとする。
 なんとか侵入を阻止しながら、けっこう長いやりとりをした。
 持ってきた荷物を指して「コレアナタノ?」とか相手がゆうもんだから、「そう! コミック! コミック!」とかゆってみた。しかし話がゼンゼン通じない。
 そうこうしてるうちに隣の家のおにいやんが2階のベランダからぴょんと跳んできて俺に言った。
「あー、このひとブラジル人だからポルトガル語か簡単な日本語じゃないと通じないよ。英語はダメ。「マンガ」って言えば通じるんじゃないの」
 そらそうだ! と感心して「それ俺が頼んだマンガ! マンガ!」て言ったら、あーなるほどみたいな感じでやっと話が通じた。よかった。
 そんな夢。

 1段落目は現実であとはそのときみた夢。俺が書くもののなかで本日のこれがたぶん最初で最後の夢オチでございます。

【Amazon購入本】
 COCO『今日の早川さん2』(早川書房)←てん子ちゃんええ子やなあ。かわええわあ。本として、右開きと左開きどちらが適切なのかは悩むところではある。んでもお薦め。なんかほっとする漫画。
 井上雄彦『バガボンド』28巻(講談社)


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